高橋ヒロムが「YOHには、上に来てもらわないと困る」と語る理由について書きたい。
2020年5月29日、新日本プロレス公式スマホサイトで「IWGPジュニアヘビー級王者」高橋ヒロム選手のロングインタビュー後編が公開された。
インタビューの全容は会員限定コンテンツのため、ぜひチェックいただきたい。
ここでは冒頭で話題に出ていた、“ロッポンギ3K”のYOH選手について考えていきたい。
YOH選手と高橋ヒロム選手は元々ヤングライオン時代に同じ時を過ごした先輩後輩同士である。
因縁という意味では十二分ほどにもある。生え抜きプライド。獅子の血(それも純血)が流れた者同士の試合というのはそれだけの価値があるのだ。
そして、YOH選手に対して、「上に来てもらわなければいけない」。と語った後、こう続けた。
ヒロム 見えないけど、熱い思いを持っているのはわかっています。3Kでの役割を優先して一歩引かれたままじゃ、この先、俺は彼と出会えないじゃないですか。YOHには、上に来てもらわないと困るんです。ジュニアが高みにのぼる鍵になると思うので。
ジュニアが高みにのぼる鍵とは何か。そして、なぜ高橋ヒロム選手はYOH選手に期待するのか。今日は、この点について考えてみたい。
新世代ジュニアの象徴から
高橋ヒロム選手は新日本プロレスジュニアの新しい象徴ではあるがベビーフェイスではない。
正確にはベビーでもヒールでもない。「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」という立場上、本隊と相反する存在である。
自分の立ち位置、新日本ジュニアがより高みにのぼるためには、対角線に立つ絶対的なベビーフェイスが必要なのだ。
僕はその役割を担うことができるのはYOH選手だと思っている。
“ロッポンギ3K”の司令塔でありバランサー。俯瞰した立ち位置からクレバーに試合の流れを読みつつ、そんなことをどこ吹く風と飄々したブランドを崩さない。
いい意味で何を考えているのか分からない。これがYOH選手の魅力である。
だが、まだまだ上を目指す、新日本プロレスジュニアをベビーフェイス側から盛り上げる鍵になると高橋ヒロム選手は睨んでいる。
高橋ヒロム選手はそのポジション以上のことを要求しているのだ。
ジュニアの棚橋弘至
高橋ヒロム選手がYOH選手に期待していることは“ジュニアの棚橋弘至”になることではないか。
自身がYouTubeなどのメディアであるならば、YOH選手は地上波。テレビなどの媒体で新日本プロレスを広げる。
その鍵を握る男なのだと確信しているのだ。
「オリジナル NJPW Together 2020年5月25日 Tele Pro-Wrestling テレプロレスリング CMLL」を見てもYOH選手が「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」に懸ける意気込みがビンビンに伝わってきた。
ウィル・オスプレイ選手がヘビー級に転向した今、シングル戦線に一つ空きができた。
その一つの椅子に早く来いと“先輩”が発破をかけているようにも感じるのだ。
夢の続きは新しい風の吹くころに☆#njpw #njbosj #NJPWTogether #newtheme #stayintouch #huskingbee pic.twitter.com/0LLqNa0zqM
— YOH (@njpwyohei_k) 2020年5月12日
棚橋プロレスの担い手
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「棚橋プロレス」。
新日本プロレスの景色を大きく変えた棚橋弘至選手のプロレスには、単純なベビーフェイスとヒールの概念すらも飛び越える魅力がある。
悪には悪で戦うこともできる柔軟さと会場を必ず沸かせる技とマイク。肉体美(#脱ぽっちゃり中)と強靭なる精神力。その全てが棚橋弘至選手の強さなのだ。
僕がYOH選手に期待しているのには訳がある。棚橋弘至選手と共にDDTプロレスリングのリングに上がった試合でYOH(小松洋平)選手は最高の試合を魅せた。あの時点で既にヤングライオンを超えていたのだ。
実力も精神力の図太さも器用さもある。必要なのは最後のピース。彼が新日本プロレスジュニアの頂点に立つ物語だけだ。
“延期”中である「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア27」でYOH選手はどんなファイトを魅せるのか。運命の瞬間へのカウントダウンがはじまっている気がする。
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